本日2019年2月14日、フライハイワークスよりNintendo Switch、PC(Windows)用ダウンロードソフト『アルケミックダンジョンズDX』の配信が始まりました。
本作は「ローグライク」と呼称されるゲーム。階層を降りる度に構造がランダムで自動生成されるダンジョン(迷宮)、プレイヤーと敵が一歩動くごとにひとつのアクションを実行するターン制の枠組み、内部に散らばるアイテムを取得・駆使しながら難局を突破していく展開、一度でも力尽きればそれまで手に入れたアイテムを全て失って最初からやり直しになってしまうシビアなペナルティを特徴とします。
開発は「Q-Cumber Factory」。同ディベロッパーはこれまでに『Ninja Striker!(ニンジャストライカー!)』、『Ninja Smasher!(ニンジャスマッシャー!)』と言ったアクションゲームを制作。前者はiOS、Nintendo Switch、PC(Windows)、後者はiOS、ニンテンドー3DS、PC(Windows)で販売中です。
元々は2015年7月2日に配信されたiOS用有料アプリ。それから約2年後の2017年5月31日には、ニンテンドー3DS版がフライハイワークスより発売されました。
今回のNintendo Switch、PC(Windows)版は、新たなキャラクターにアイテム、ダンジョン、音楽などを追加した「デラックス」の名が示すとおりの豪華版。特にプレイヤーキャラクターの種類はiOS、ニンテンドー3DS版の4人から8人へと倍増。その中には先の『ニンジャストライカー!』、『ニンジャスマッシャー!』のキャラクターである「にんじゃ」と「くのいち」のふたりも含まれています。
ゲームは基本的に潜る度に構造が自動生成されるダンジョンを進み、その最下層にある「クリスタル」の獲得を目指すことになります。ローグライクとしては王道の構成ですが、本作を本作たらしめるのが「アイテムクラフト機能」。
ダンジョンには「木」、「岩」、「草」などがあちこちに点在し、何度か直接攻撃して破壊すると「素材アイテム」が手に入ります。「やくそう」など、そのまま使えるものもあるのですが、これをメニュー画面にある「クラフト」で他のアイテムと組み合わせることで、なんと新しいアイテムを作り出すことが可能。
「やくそう」と「どくそう」を組み合わせて「ねむりぐすり」にしたり、「こうせき」と「きのぼう」を組み合わせて「や」を造り出すと言ったことができるのです。
本作では、ダンジョン内で手に入るアイテムの大半がこの「素材アイテム」になっていて、それらを「クラフト」で別のアイテムへと作り変えたりしながら、探索していく形になります。もちろん、装備する武器も同じ。ゲームスタート時にプレイヤーは基本的な武器や防具を装備しているので、いきなり丸腰という訳ではないですが、より強い武器や防具に切り替えるのなら、素材アイテムから作り出すことが求められます。
また、作り出した武器、防具に追加の補助効果も付けられます。「クラフト」画面内にある「エンチャント」を選択し、「ませき」と呼ばれるアイテムを付けることで、その効果が出るようになります。「かいふくのませき」を防具に付ければ、ダメージを受ける度に体力が回復するようになったり、「ほのおのませき」を武器に付ければ通常攻撃+火炎攻撃のコンボが発生したり。
このようなプレイヤーの知恵と工夫で、バリエーション豊かな戦術・戦略を組み立てながらのダンジョン探索を楽しめます。
さらにこのシステムはピンチをチャンスに変えるきっかけを生むことも。「もうダメだ!」と、強力な敵に追い詰められそうになった時でも、手持ちの素材の中から「ねむりぐすり」を作り出し、それを敵に投げて眠らせ、その隙に逃げたり、連続攻撃を叩き込んで形勢逆転に持ち込むなど、考え方次第で乗り越えることができるのです。
ローグライクはプレイヤーが意図しない出来事が起きて瀕死の状態に追い込まれたり、予期しない方向から敵の増援が現れるなど、「運が悪かった」と感じてしまう場面に見舞われることがあります。それが本作では知恵と工夫で、回避することができてしまう。この点だけでも、本作がユニークなゲームバランスになっているというのが、おわかりになると思います。とても挑戦し甲斐があり、窮地を打開する楽しさが詰まっているのです。
今回、開発のQ-Cumber Factory様からの御好意により、PC(Windows)版を先行プレイする機会を得られました。レベル4のダンジョンをクリアした(レベル5のダンジョンが解禁された)時点でのインプレッションとなりますが、印象的なのがニンテンドー3DS版から雰囲気が一新されていること。
筆者はニンテンドー3DS版をクリア済みの身のため、その比較となってしまいますが、特に音楽がどのダンジョンも新曲に変更されていて、既にクリアした経験があるのに新鮮な気持ちで楽しめます。
そして、プレイヤーキャラクター。本作ではダンジョンの攻略を始める前にどのキャラクターでプレイするかを選択します。基本的に誰を選んでも、ダンジョン開始時はレベル1で、武器や防具も初期装備。昨今のローグライクでお馴染みのレベル継続システム、ダンジョン内で手に入れたアイテムを回収してストックできる機能はありません。どこも一発勝負です。
先の通り、今回は新たなキャラクターが4人追加。全員を使ってみましたが、特にクリティカル攻撃発生確率が高く、初期装備が二回連続攻撃可能な「しのびのかたな」である「にんじゃ」が面白い。二回連続でクリティカルが発生し、強敵を一切手出しせずに倒せた時は、まさに「ニンジャスマッシャー」な爽快感が味わえます。
しかしながら、件の武器は特定のアイテムが無いとエンチャントができないほか、本人の防御力は気持ち低め。階層が深くなるレベル3以降のダンジョンでは、後半、どこまで防御力を高くできるかが攻略の成否を握る印象です。とは言え、十分に強化できてなくても、手持ちの素材から窮地を脱するアイテムをあらかじめ作成しておくのを心掛ければ、意外に乗り越えられるバランス。ニンテンドー3DS版でも、その絶妙なバランスには唸らされましたが、新キャラクターにおいても、その魅力は健在のようです。
他の3人の「ヴァルキリー」、「くのいち」、「エルフ」もそれぞれ大きな個性がありつつ、知恵と創意工夫次第で活躍を見せてくれる調整が光ります。
続投した4人である「ファイター」、「ドワーフ」、「ウィッチ」、「ハンター」も、本作では「物理攻撃力+20%」を始めとする特性が新規に設定されている関係で、若干ながら使い勝手も変わっています。
クラフトで作れるアイテムの幅も倍増。特に魔石は、強力な全体攻撃を可能にするものや装備品を一気に強化させるものも加わって、より大胆な戦術、戦略を駆使できそうです。
細かい部分でもダンジョン選択画面に全体マップが導入。新たに追加されたダンジョンもあり、2018年11月3日に東京・秋葉原で開催された「デジゲー博2018」で伺ったところによれば、熟練者への挑戦状とも言える高難易度になっているようです。
全体的に様々な再調整と追加の新要素によって、さらに遊び応え、ボリューム共に磨きがかかっている印象です。シンプルに己の知恵と戦略、そして発想力だけで勝負する、純正ローグライクをお求めの方であれば、要プレイの一本と言えます。
もちろん、チュートリアルも完備されているので、初めてローグライクを遊ぶプレイヤーへの配慮も万全。既にニンテンドー3DS版をプレイされたことのある方も、キャラクターごとに特性が設けられるなど、様々な変更が施されているので、新鮮な気持ちで楽しめるはずです。懐かしい見た目とは裏腹のやり応え抜群の本作。お値段もお手頃なので、ぜひ、興味がある方はチャレンジしてみてください。
最後に本作を開発したQ-Cumber Factory様にメールインタビューを実施しましたので、そちらを掲載いたします。本作購入の参考としていただければと思います。
◇Q1:本作の制作に至った経緯、ゲームのコンセプトについて教えてください。
自分が学生時代、大学が自宅から少し離れたところにあり、1時間弱くらい電車に揺られて通学していました。
なにしろ結構時間があるものでゲームをやったり本を読んだりして時間を潰していたのですがその際によく遊んでいたのが「風来のシレンGB」や「トルネコの大冒険2アドバンス」などのローグライク系ゲームで、繰り返し遊べていつでも中断・再開できるという点が電車で遊ぶのにぴったりだったんですよね。
会社に就職してからは自宅から会社まで数駅程度だったこともありわざわざゲームを出して遊ぶまでのことはしなくなったのですが、その後しばらくしてiPhoneが発売し、ちょっとの時間でもネットをやったりゲームをやったりできるiPhoneを触っていて「iPhoneでローグライクゲームが遊べたら相性ぴったりなのではっ!」と思い開発したのがQ-Cumber Factoryのアプリゲーム第1弾である「Rogue Ninja」でした。
その後は2作ほどアクションゲームを作ったのですが、その次に開発するゲームとして「ローグライクゲームとクラフティングシステムはめちゃめちゃ相性が良いのではっ!」というアイデアから開発を始めたのが「アルケミックダンジョンズ」でした。
何故ローグライクとクラフティングの相性が良いかというと、単に拾ったアイテムを使うだけのシステムよりも圧倒的に多くの選択肢をプレイヤーに与えることができ、そこから各プレイヤーが創意工夫して戦略を練る余地が発生すると考えたからです。
武器を優先で強化するか、防具を優先で強化するか、どのようなアイテムをストックしていきどのような状況でどのように消費していくか、プレイヤーが戦略を立て、練り込んでいく体験を楽しんでいただければと考えています。
◇Q2:制作から完成に至るまで苦労したこと、喜びを感じた出来事はございますか。
なんといっても時間をかけたのはバランス調整の部分になるかと思います。
特に大変だったのがアイテムやモンスターの強さの調整で、「これくらいの階層・レベルではプレイヤーキャラクターはだいたいこれくらいの強さになっているはず」というプレイヤーキャラクターの強さの想定値を作成し、それに対しこのモンスターは○回殴れば倒せる・○回殴られるとやられるという期待値を算出してモンスターのパラメーターを設定していたのですが、とにかくこれがなかなか計算通りにいかないもので、自分以外にもいろいろなテストプレイヤーにテストプレイをしてもらうと自分も思ってなかったような戦略を繰り出してきたり一部の装備やエンチャント効果が思っていたより強力だったり一部のモンスターの能力が一部の戦略にやたら強かったりして、実際にテストプレイを繰り返しながらプレイヤーキャラクターの想定値を修正したりモンスターの能力値や行動パターンを修正したりアイテムやエンチャントの効果を修正したりしてバランスを調整していきました。
◇Q3:プレイヤーキャラクターの四人(ファイター、ドワーフ、ウィッチ、ハンター)はどのような方針で選出されたのでしょうか。他に候補に挙がりながら、採用が見送られたキャラクターはいますか。
iOS版の初期リリースバージョンでは当初は「ファイター」「ドワーフ」「ハンター」の3キャラクターとなっていて、それぞれ「バランス型」「遠距離戦重視型」「近距離戦重視型」というコンセプトで制作していました。その後、アップデートを行い、「杖などの魔法重視型」というコンセプトで、ウィッチを追加しました。
ちなみにウィッチについては、「なんかキャラクターが男ばっかりで暑苦しい!女の子キャラも入れたい!」という個人的な願望もあり、女の子キャラクターでの実装となりました。
これらの初期からの実装キャラに関しては当初から方針が決まっていたこともあり、特にボツとなったキャラクターなどもなく、すんなり決定しました。
◇Q4:実に100種類以上の組み合わせがあるアイテムクラフトですが、没になった組み合わせや素材などはあるのでしょうか。
モンスターが落とすレアアイテムについて、「すべてのモンスターが何らかのレアアイテムを落とすようにする」とか「レアアイテム同士の組み合わせで強力なアイテムを作れるようにする」などの案もあったのですが、前者は単純に量が膨大になりすぎ製作コストが多大になってしまう点と量の多さゆえ差別化が難しくなったりする点、後者はそうそう都合よく組み合わせのレア素材がゲットできることがめったになく、それが強力となると単なる運ゲーになりかねないし、中途半端にそれを狙って低確率なレアアイテムを作るためにプレイヤーの選択を歪めてしまうのも面白くないかと思いボツとなりました。
ちなみに没になった素材アイテムの例を挙げると、スライム系のモンスターが落とす「ぷるぷるゼリー」、蜘蛛系のモンスターが落とす「くものいと」、マナイーター系の敵が落とす「まないた」などがあります。
◇Q5:オリジナルのiOS版、続くニンテンドー3DS版をリリースした後の反響はいかがでしたか。
オリジナルのiOS版に関しては、AppStoreでのフィーチャーの関係で、セールス的には海外、それも米国でのダウンロードが中心だったと記憶しています。
海外でのダウンロードが中心だったこともあり、自分のところへ直接届く反響という点ではあまり多くなかったのですが、海外の大手iPhoneゲーム紹介サイト(TouchArcadeさん)では発売前から記事化していただき、そのサイト内のコメント欄やフォーラムではけっこう話題になってくれていたので嬉しかったですね。あとは国内だと、有名iPhoneゲーム紹介サイト(ゲームキャストさん)にもリリース前情報やリリース情報を記事化していただき、そこからプレイしてくださった方がけっこういたんじゃないかなと思います。
その後ニンテンドー3DS版を出した際にはちょうど発売直前にTokyoIndieFest2017に「アルケミックダンジョンズ」を出展していたこともあって、国内でも結構反響をいただけたのではないかと思います。
セールス的にも国内も海外もそれぞれなりに伸びていったのではないかと思います。
特に嬉しかった点として、3DS版リリース以降、「アルケミックダンジョンズ」をとても熱心に気に入ってくれる方も何人かいて、先日のデジゲー博2018での出展やその他イベントなどで「アルケミックダンジョンズDX」への期待の声を多くいただき、とても励みになっております!
一方で、セールス的にはニンテンドー3DS版は国内外ともにオリジナルのiOS版を上回ってはいるものの、「まだまだもっといけるはず!」と思うところもあって、特にニンテンドー3DS版発売以降自分のところに直接届くようになった反響からもそれは感じているので、
既存バージョンや今回の「アルケミックダンジョンズDX」を遊んで「面白い!」っと思った方がいらっしゃれば、ぜひSNSやブログ、動画サイトなどを通してこのゲームの感想を広めていただいたり、あるいは私のTwitter(@Q550)に直接感想を届けていただいたりしていただければと思います!
ゲームというのはただ存在しているだけで広まっていくだけのものではなく、人から人へと広まっていくものであると思いますので!
◇Q6:今回のNintendo Switch、PC(Steam)版はいつ頃から、どのような経緯で制作に至ったのでしょうか。
PC版に関して言えば3DS版「アルケミックダンジョンズ」の開発を行っている段階で3DS版と同内容の移植という形でリリースすることを当初から計画しており、2017年のTokyo Indie Festに「アルケミックダンジョンズ」を出展した際に配布していたフライヤーにも「近日リリース予定」として記載していたのですが、その後Nintendo Switch版「ニンジャストライカー!」のリリースが決まり、そちらの制作作業のほうを優先で進めていたこともあり、後回しとなってしまっていました。
そして「ニンジャストライカー!」リリース後、Nintendo Switchでの開発ノウハウを得たことからNintendo Switch向けに「アルケミックダンジョンズ」を移植することも容易となったことからパブリッシャーのフライハイワークスさんに「せっかくなのでPC版と同時にNintendo Switch版もリリースというのはどうでしょう!」と提案したところOKいただき、さらにフライハイワークスさんから「素材はこちらで用意するのでBGMをリニューアルするというのはどうでしょう」とご提案いただきましたので、こちらからも「それならこちらは新キャラクターや新ダンジョン、新アイテムなどを追加して新規ユーザーもより楽しめるようにするだけでなく、既存バージョンを遊んだ方にも楽しんでいただける内容を目指します!」と提案し、よりボリューム感とバラエティ豊かな遊びを楽しんでいただける作品を目指してNintendo Switch&PC版の開発作業に入りました。
結果的に既存バージョンと比べて大きくボリュームアップしたため、タイトルも「アルケミックダンジョンズDX」とし、単なる移植ではなく内容面のパワーアップが図られていることを認識していただけるタイトルを冠してリリースすることとなりました。
◇Q7:Nintendo Switch、PC(Steam)版のセールスポイントについて教えてください。
既存バージョンと比較しての大きな変更点としては「新しいプレイヤーキャラの追加」「新しいアイテムの追加」「新しいダンジョンの追加」の3点になります。
新しいプレイヤーキャラクターは「ヴァルキリー」「にんじゃ」「くのいち」「エルフ」の4人となっています。
「ヴァルキリー」は比較的高い部類に入るHPに加えて高めの力と知力を持ち、さらに特性で回避率も高めとなっているため、敵に接近戦を挑みつつピンチになったら杖を使って切り抜ける、というこのゲームにおける基本的な戦略が取れる扱いやすいキャラクターとなっています。
「にんじゃ」は2回攻撃が可能な強力な専用の初期装備と高い攻撃力、さらにクリティカル攻撃を繰り出す能力も持っている攻撃力重視型のキャラクターとなっています。
「くのいち」は武器として使えるだけでなく投げても壊れない特性を持つ専用の初期装備「くない」と攻撃が必ず命中する便利な特性をもったキャラクターで、やや低めの耐久力を長所で補うことが重要となるややテクニカルなキャラクターです。
「エルフ」は高い器用さ・知力に加えて矢・杖をクラフトした際に本数・使用回数が他のキャラクターよりも多く生成されるという特性を持っている半面、耐久値は8人中最も低いためクラフトを使いこなすことが攻略の鍵となる上級者向けのテクニカルキャラクターです。
追加キャラクターということもあり、ヴァルキリー以外は中~上級者向けの一癖ある性能に仕上がっています。
また、既存キャラクターにもファイターは「物理攻撃力アップ」ドワーフは「HP回復力アップ」ハンターは「矢を射る際矢が壊れないことがある」ウィッチは「魔法攻撃力アップ」という特性がそれぞれ付与されており、既存バージョン以上にそれぞれ個性的な戦略が楽しめるようになっています。
また、新しいアイテムについては、主にモンスターが落とすレアアイテムを素材としてクラフトできるアイテムを増やしてあります。
武器や防具、アクセサリーだけでなく、レアアイテムから既存バージョンにはなかった魔石を作ることも可能になっており、武器・防具へのエンチャントも可能になっています。
もちろん、貴重な素材を使うだけあってこれらのアイテムは強力な効果を持っていますので、入手した際にはぜひ上手に使いこなしてください!
それと新しいダンジョンについては、既存のダンジョンをすべてクリアしたあとにプレイ可能になるより高難易度なダンジョンとなっています。
◇Q8:今回追加された「にんじゃ」と「くのいち」の二人は『ニンジャストライカー!』、『ニンジャスマッシャー!』のキャラクターですが、同二作に登場した残りの二人(くさりがま、ロボにんじゃ)の登場は検討されたのでしょうか。また、この二人の追加に至った経緯についてもよろしければ教えてください。
今回追加したキャラクターの多くはキャラクターありきというよりはまずは「こういう特性のキャラクターを追加したい」という性能ありきでデザインし、その後追加キャラクター候補をいくつか用意し、それぞれにその特性に合うキャラクターをあてはめていきました。
にんじゃ、くのいちに関してはスピンオフキャラクターとして当初から候補に上げており、ぞれぞれ「力・器用さ重視の攻撃型キャラクター」「器用さ・知力重視のテクニカルキャラクター」というコンセプトに適合するということで、「ニンジャストライカー!」「ニンジャスマッシャー!」からのスピンオフという形でこのふたりがが登場することとなりました。
「くさりがま」「ロボにんじゃ」に関しては「アルケミックダンジョンズ」のシステムに落とし込むことが難しそうな点、適合しそうなキャラクター案もなかったことからも当初から候補としては上がっていませんでした。
◇Q9:追加された四人のキャラクターの中で、特に注目して欲しいのは誰ですか。
個人的にはエルフですかね。かわいいので。
Steamのストアに掲載する各種アートワークにもエルフに登場してもらいました。かわいいので。
もちろん、ヴァルキリーやくのいちもおすすめです。かわいいので。
あと、新キャラクターではないですが、ウィッチもおすすめです。かわいいので。
◇Q10:前回のニンテンドー3DS版から難易度周りで再調整された部分はありますか。また、新たに追加されたダンジョンがどのような内容になっているのか、よろしければ”ちょっとだけ”教えてください。
先にも触れましたが既存のキャラクターにも特性の追加などが入っておりより個性的な立ち回りが可能になっています。
アイテムに関しても既存バージョンで弱かったアイテムの上方修正や逆に強かったアイテムには下方修正がはいっており、さらに新しいアイテムも多数あるため、以前とは違う戦略が楽しんでいただけるようになりました。
また、敵キャラクターの性能も調整が入っており、強くなっている敵もいれば弱くなっている敵もいます。
特に、ラスボスに関しては難易度が高いという声もありましたので、ラスボスの一部攻撃の威力を下げたり、一部の厄介な行動の頻度を減らしたり、乱数による行動のブレを抑えるなどの調整が入っていて、以前よりも倒しやすくなっているのではないかと思います。
新たに追加されたダンジョンは既存のラストダンジョンをクリア後に遊べる高難易度ダンジョンとなっており、既存ダンジョンと比べて階層数も非常に多くなっておりますので、しっかりと長期的なプランを立てて戦略を立てていくことが攻略の鍵になるかと思います。
あと、細かい部分ですけどランキングの方式を変更しました。
以前のバージョンではレベルや階層、手持ちアイテムなどを一定の計算式にかけてスコアを算出してランキングにしていたのですけど、正直わかりにくかったのではないかと思いますので、「クリアターン数」「クリアタイム」の2項目でランキングを出すように変更しました。
特にクリアターン数を縮めようと思うと、どうしても多少リスクのある立ち回りを選択しなければならなかったりと一筋縄ではいかないと思うので、腕に自信のある方はぜひ最短ターンでの攻略に挑戦していただければと思います!
◇Q11:今回のNintendo Switch、PC版で初めてプレイされる方に向けての攻略アドバイス、お薦めのキャラクター、武器やアイテムの組み合わせなどがありますか。
基本的なところですが、「敵との戦闘では必ず先手を取る」「一対複数の戦いは地形などを利用して避ける」は徹底していきたいですね。
また、ピンチになった際には無理な戦いは避け、薬や杖や魔石などのアイテムを出し惜しみなく使って切り抜けるようにしましょう。
それと、クラフトには1ターン(素材からだと作ろうとしているアイテムによってはそれ以上)必要になるので、多くの場合ピンチになってからクラフトを行ったのでは手遅れになります。
様々な状況を想定して、予めこれらのアイテムを用意しておく戦略性が大事になります。
キャラクターに関してはどれでも気に入った好きなキャラクターで遊んでください!
といいたいところですけど、それでは適当すぎるのでいくつかおすすめのキャラクターを出させていただきますと
・ファイター
耐久力・攻撃力に優れた扱いやすいバランス型!無難に扱いやすいですが中途半端にならないように注意!
・ドワーフ
近距離戦最強!なんといってもHPと回復力が高くやられにくいので、ゲームに慣れるまではこのキャラクターで慣らしていくのはアリだと思います!
ただし魔法や杖の扱いが苦手なので、中盤以降は知力の薬などを用いてある程度補ってあげたほうが安定するかもしれません!
・ヴァルキリー
回避力アップにより耐久力が底上げされており、知力が高めなので杖も多く使えるとこのゲームにおける基本的な戦略をこなす上で有利な能力の持ち主です!
おすすめのアイテムについては、やはりこのゲームの攻略の鍵となるのが武器や防具のエンチャントなのですが、序盤は「ちょうかいふくのませき」を防具にエンチャントすることで敵からの被ダメージをかなり抑えることが可能になるかと思います。
それと、「まひ」「ねむり」「ねむり」「どんそく」「こんらん」などの状態異常をかける杖や魔石はピンチの場面を凌ぐのに有用ですので、常にストックしておき、ちょっと危なくなってきたかと思ったらどんどん使っていくのが良いかと思います。
さらに「かいふくのつえ」「ちょうかいふくのつえ」などの回復アイテムもストックしておくとなお安心ですね。
武器については、力が高いと直接攻撃武器の攻撃力が、器用さが高いと弓矢の攻撃力が、魔力が高いとロッドでの攻撃力がそれぞれ高くなるので、キャラクターに合った武器を用意して育てていくことが攻略の基本になるかと思います。
◇Q12:最後に本記事を読んでいただいている方々へのメッセージをお願いします。
「アルケミックダンジョンズDX」、楽しんでいただければ幸いです!
そして繰り返しになりますが、このゲームを遊んで気に入っていただけたら、ぜひSNSやブログ、動画サイトなどを通してこのゲームの感想を広めていただいたり、あるいは私のTwitter(@Q550)に直接感想を届けていただいたりしていただければ嬉しいです!
Q-Cumber Factory様、このたびはお忙しいなか、貴重な時間を割いていただき誠にありがとうございました!
改めまして本作、『アルケミックダンジョンズDX』は2019年2月14日よりNintendo Switch、PC(Steam)で配信開始です。ご興味がありましたら、ぜひ!
『アルケミックダンジョンズDX』
発売元・開発元:フライハイワークス / Q-Cumber Factory
対応ハード:Nintendo Switch、PC(Windows)
ジャンル:ローグライクRPG
定価:800円(税込)
CERO A(全年齢対象)
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