日本のファミコンにおいてテクモの「キャプテン翼」ほど、当時のゲームキッズに衝撃を与えた作品はないだろう。それまでの、いわゆるサッカーゲームというのは任天堂の「サッカー」のように、選手を直接操作しボールをゴールへ導くものだった。
しかし、このキャプテン翼はアクション性を排除し、コマンド選択アドベンチャーゲームのような仕様。さらにそれぞれの選手に細かくパラメーターが存在し、漫画(アニメ)のキャプテン翼の世界観を損なうことなく再現していた。
日本ではファミコンで2タイトルが発売され、のちにスーパーファミコンでも続編が作られた(とはいえ、筆者はファミコン版の2タイトルの完成度には勝てなかったと思っている……)
さて、このキャプテン翼だが「海外版」が存在することをご存じだろうか? のちに世界中のサッカー少年少女のバイブルとなったキャプテン翼だが、ゲーム発売当時はその点が考慮されず、オトナの事情で主人公の大空翼を始めとするキャラクターすべてが「差し替え」がされているのだ。これがもうなんだか、とっても強烈なのよ。
いかがでしょうか……。もちろん別物なのでキャプテン翼と比べる意味はありませんが、人というのはどうしても比べてしまうんですよね……。ハリウッドで映画化された「ドラゴンボール・エボリューション」を見ている感じ。
本作も国内で優勝後、オースルターとなり世界に挑戦する流れになっている。ちなみに、岬くんをさがすアドベンチャーモードは削除されているようだ(筆者のプレイによります)。
シュナイダー君やピエール君、ナポレオン君等に変わるキャラも登場するが、世界編はいつか是非ご自分の目で確認してくれ!
次回は毎回好評をいただいている、日本で未発売のファミコンでも映画が元になっている作品をまたまた紹介するよ。
今回紹介したゲーム
TECMO CUP SOCCER GAME
(日本版 キャプテン翼)
TECMO,LTD.1992
■第16回 同じゲームでも色々な事情でアレンジされている作品」
■第15回 原作映画とほど遠いありさまがイイ!「ベストキッド(The Karate Kid)」
■第14回 10円ガムのあの猫が主役「フェリック・ザ・キャット(Felix the Cat) 」
■第13回 マーベルの隠れた人気キャラ「シルバーサーファー(Silver Surfert)」
■第12回 NES史上屈指の完成度!「キックマスター(Kick Master)」
■第11回 マリオペイントの元祖!? 「カラー・ダイナソー(Color a Dinosaur)」
■第10回 ベトナム戦争映画の名作がゲームに! 「プラトーン(Platoon)」
■第9回 おっぱいが3つのお姉さんの登場なるか!? 「トータル・リコール(Total Recall) 」
■第8回 原作映画とのギャップがスゴイ! 「プレデター(Predator) 」
■第7回 アメリカは人食いザメが好き! 「ジョーズ(JAWS)」
■第6回 エッチで脱衣で爆破という脅威の三すくみ! 「SUNDAY FUNDAY」
■第5回 君は脱出できるか? 「The Escape From Atlantis」
■第3回 マーフィーもビックリ!「バック・トゥ・ザ・フューチャー(Back to the future)」
■第2回 ホラー映画の金字塔もこんな風に!「13日の金曜日(Friday the 13th)」
■第1回 Nintendo Entertainment System」(通称NES)のおもしろゲームを紹介連載!