コピーライター/エッセイスト/タレント/作詞家と様々な顔を持つ糸井重里氏が、任天堂の元社長、岩田聡氏の数々の重要な”ことば”を抜粋し、再構成した書籍「『岩田さん』岩田聡はこんなことを話していた。」が本日2019年7月30日(火)に発売します。
この本は、天才プログラマーとして多くの名作ゲームを生み出し、任天堂の社長としてニンテンドーDSやWiiなど革新的なゲーム機をプロデュースした岩田聡さんの、クリエイティブに対する思いや経営理念、価値観、ポリシー、哲学などが凝縮された一冊。
岩田氏のことばは、糸井氏が主宰するWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載されたたくさんのインタビューや対談、そして任天堂公式ページに掲載された「社長が訊く」シリーズなどから選ばれています。岩田聡さんを誰よりも深く知っている、任天堂の宮本茂さんと糸井氏の撮り下ろしとなる特別インタビューも収録。
「ゲーム人口の拡大」というテーマを掲げ、世界中のゲームファンとゲームクリエイターに愛された、岩田聡さんのことばが、本のかたちでたくさんの人に届きますように。
<岩田 聡(いわた・さとる)さんプロフィール>1959年12月6日生まれ。北海道出身。東京工業大学工学部情報工学科卒業。大学卒業と同時にHAL研究所入社。1993年、HAL研究所代表取締役就任。2000年、任天堂株式会社取締役経営企画室長就任。2002年、同社代表取締役社長就任。開発者としてさまざまな傑作ゲームを世に送り出す一方、任天堂の社長に就任してからは、ニンテンドーDS、Wiiといった革新的なハードをプロデュースし、自身のテーマである「ゲーム人口の拡大」に務めた。
[第一章 岩田さんが社長になるまで。]高校時代。プログラムできる電卓との出会い。/大学時代。コンピュータ売り場で出会った仲間。/HAL研究所黎明期とファミコンの発売。/社長就任と15億円の借金。/ 半年に1回、社員全員との面談。/もし逃げたら自分は一生後悔する。◆岩田さんのことばのかけら。その1
[第二章 岩田さんのリーダーシップ。]自分たちが得意なこととは何か。/ボトルネックがどこなのかを見つける。/成功を体験した集団が変わることの難しさ。/いい意味で人を驚かすこと。/面談でいちばん重要なこと。/安心して「バカもん!」と言える人。プロジェクトがうまくいくとき。/自分以外の人に敬意を持てるかどうか。◆岩田さんのことばのかけら。その2
[第三章 岩田さんの個性。]「なぜそうなるのか」がわかりたい。/ご褒美を見つけられる能力。/プログラムの経験が会社の経営に活きている。/それが合理的ならさっさと覚悟を決める。/「プログラマーはノーと言ってはいけない」発言。/当事者として後悔のないように優先順位をつける。◆岩田さんのことばのかけら。その3
[第四章 岩田さんが信じる人。]アイディアとは複数の問題を一気に解決するもの。/宮本さんの肩越しの視線。/コンピュータを的確に理解する宮本さん。/『MOTHER2』を立て直すふたつの方法。/『MOTHER2』とゲーム人口の拡大。/糸井さんに語った仕事観。/山内溥さんがおっしゃったこと。◆岩田さんのことばのかけら。その4
[第五章 岩田さんの目指すゲーム。]わたしたちが目指すゲーム機。/まず構造としての遊びをつくる。/暴論からはじめる議論は無駄じゃない。/従来の延長上こそが恐怖だと思った。/もう一回時計を巻き戻しても同じものをつくる。/ふたりでつくった『スマッシュブラザーズ』。/『ワリオ』の合言葉は、任天堂ができないことをやる。/ライトユーザーとコアユーザー。◆岩田さんのことばのかけら。その5
[第六章 岩田さんを語る。]宮本茂が語る岩田さん「上司と部下じゃないし、やっぱり友だちだったんですよ」/得意な分野が違っていたから。/新しいことに名前をつけた。/違っていても対立しない。/一緒に取り組んだ『ポケモンスナップ』。/本と会議とサービス精神。/「見える化」と全員面談。/素顔の岩田さん。糸井重里が語る岩田さん「みんながハッピーであることを実現したい人なんです」/会えば会うほど信頼するようになった。/みんなの環境をまず整えた。/どういう場にいてもちょっと弟役。/ずっとしゃべってる。それがたのしいんですよ/病気のときも、岩田さんらしかった。/「ハッピー」を増やそうとしていた。
[第七章 岩田さんという人。]わからないことを放っておけない。 ◆岩田さんのことばのかけら。その6
【STARTT’s POV スタート視点】
親しき盟友から見た岩田さんはどんな人?
糸井重里さんと岩田聡さんは、糸井さんが発起人となり生まれた、現在も根強い人気を誇るRPG『MOTHER』(マザー)シリーズの2作目『MOTHER2 ギーグの逆襲』の開発が暗礁に乗り上げていたとき、岩田さんの開発への参加によって無事発売に漕ぎ着けて以降の盟友。糸井さんが『MOTHER3』を最後にゲームの開発に携わらなくなって以降も、彼が主宰を務める「ほぼ日」には岩田さんが様々な形で携わり、それは岩田さんが2015年7月11日にこの世を去るまで続いていきました。
「ほぼ日」における岩田さんの代表的なコンテンツは下記のページにまとまっています。
https://www.1101.com/iwata20150711/index.html
これらを含む様々なコンテンツの中から糸井さんが特に重要だと感じた数々の”ことば”をまとめた今回の書籍は、特に親しかった糸井さんだからこその切り口の一冊になるはず。盟友の目から見た「人間 岩田聡」を今だからこそ振り返りたい方は、ぜひ購入してください。
任天堂元代表取締役社長岩田聡さんのことばを抜粋し、再構成して1冊にまとめました。岩田さんの経歴、経験、価値観、哲学、経営理念、そしてクリエイティブに対する思いなどが、凝縮されています。
著者:ほぼ日刊イトイ新聞
発行:株式会社ほぼ日 定価:本体1700円+税
ページ数:224ページ ISBN:978-4-86501-422-8
イラスト:100%ORANGE ブックデザイン:名久井直子
発売日:2019年7月30日(火)
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN