いよいよ2019年6月15日(土)に公開が迫った『ガールズ&パンツァー 最終章 第2話』。
全6話を予定していて、『最終章 第1話』の公開から第2話の公開までにちょうど1年半掛かっているので、このまま行くと完結まで10年近く掛かるのでは…? と不安になりますが、必ず最高に面白いものがお出しされることが分かっているので、文句も言えなくなってしまいますよね。
とはいえここまで間隔が開くと、前回のおはなしの記憶も曖昧になるというもの。そこで今回は、第1話および過去作に散りばめられた布石を改めてピックアップし、第2話と、その後の物語の見どころを予想していきたいと思います。
過去作のネタバレがバンバン出てくる記事になっているので、『最終章 第1話』までの物語をまだ観ていない方はブラウザバック推奨です。幸い現在ほとんどの過去作が各種動画配信サービスで見放題になっているので、『最終章 第1話』まで追いついた上で改めて読むことをおすすめします。
現在(2019年6月13日)、『最終章 第2話』の公開に合わせて各種動画配信サービスで見放題になっている、TVシリーズ『ガールズ&パンツァー』(全12話)、OVA『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』、『ガールズ&パンツァー 劇場版』、『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』の4作品。対象となっている動画配信サービスは以下の通りです。
また、4作品の見放題は行われていないものの、TVシリーズの総集編『ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』はNetflixの独占配信となっています。Netflixに加入していてTVシリーズのストーリーを見直したい方にはこちらもおすすめです。
Netflix:『ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』
ここからは実際に『最終章 第2話』を観る上で注目してほしいポイントを4つほど紹介します。もしかしたら第2話ではほとんど触れられず、第3話以降で描かれる部分もあるかもしれませんが、今後の展開へのわくわくが増すポイントにもなっているので、覚えておいていただければと思います。
①大洗女子学園 VS BC自由学園の勝敗は!?
元大洗女子学園生徒会広報・河嶋桃の留年(実際は浪人)を阻止するため、なんとしても冬季の戦車道大会「無限軌道杯」で優勝したい西住みほ率いる大洗女子学園戦車道チーム。しかし事前の偵察でチームワークがよくないものと油断していたBC自由学園に思わぬ苦戦を強いられます。
第1話終盤で最大のピンチは脱したみほたちですが、まだまだ試合は続く模様。特にBC自由学園は不仲を装ってまで勝ちに来た理由や、隊長のマリーがどのような資質をもった人物なのかなど、未だに謎が多いチームで、このチームの秘密がどのように明かされるのかにも期待が掛かります。一部で熱狂的な人気を誇る安藤×押田や、大洗のサメさんチームといったほかの新キャラクターの活躍も楽しみです。
②ライバル校もいよいよ動き出す! 注目カードはアンツィオ VS 聖グロ!?
聖グロリアーナ、サンダース、アンツィオ、プラウダ、そして黒森峰など、魅力的なライバルチームがたくさん登場するガルパン。『ガールズ&パンツァー 劇場版』(以下『ガルパン劇場版』)での連合チーム結成によって彼らの魅力はより一層引き立ちました。第2話からはいよいよこれらライバル校の「無限軌道杯」での戦いも描かれていくようです。
第1話でちらりと映ったトーナメント表で注目すべきなのは、やはりダージリン率いる聖グロリアーナ高校チームと安斎千代美率いるアンツィオ高校チームが、順当に行けば2回戦で激突することでしょう。冷静沈着な頭脳を誇る隊長が指揮し、高性能な戦車を揃える名門校聖グロリアーナと、ノリと勢いが全てのアンツィオは非常に好対照で、ガルパンファンの下馬評で敗色濃厚とされているのはやはりアンツィオ。しかし予告編の台詞にもあるように、何が起こってもおかしくないのがフラッグ戦。今度こそアンツィオは弱くない、ではなく強いというところを見せてくれるかもしれません。我々の予想を覆す戦いを見せてくれることに期待したいですね。
③島田愛里寿はいずこ?
『ガルパン劇場版』での対戦相手、大学選抜チームの隊長を務めた少女、島田愛里寿。『ガルパン劇場版』のBlu-ray&DVD購入特典として収録されたOVA「愛里寿・ウォー!」では、彼女が西住みほとまた戦うために、大洗以外の高校に編入しようとしていることがほのめかされました。ひょっとしたら無限軌道杯に参加するいずれかのチームにすでに編入しているかも…?
愛里寿は最終章のOP映像にも登場しているので、この小さな天才が全6話の中で何らかの形で物語に一枚噛むことは間違いないでしょう。
④まほのいない黒森峰で逸見エリカはどう戦う!?
第1話で一部のファンの印象に強く残ったであろう、サンダース大学付属高校の隊長、ケイの台詞があります。それは「無限軌道杯」での優勝争いの行方について予想してのひとこと。
「おそらくプラウダ、聖グロリアーナ、大洗、そして私たちサンダースが争うことになりそうね。」
確かにプラウダや聖グロは戦車道の名門ですし、夏の大会、そして大学選抜チームとの試合でその強さを認めた大洗も強敵と見なすのは自然なことでしょう。しかし、これらの高校と肩を並べるどころか「戦車道全国高校生大会で9連覇を達成」という戦績を踏まえれば格上であるはずの黒森峰女学園の名を上げていない点には含みを感じます。そう、彼女は西住まほが退き、逸見エリカが隊長の座を引き継ぐことになった新生黒森峰を少々軽んじているようなのです。
その直後に描かれたのは、隊長を務める不安をまほに吐露する逸見エリカの姿でした。まほとの差を意識せざるを得ない逸見エリカの表情は暗く、TVシリーズ時代の何かにつけみほに嫌味を言っていた血気盛んな頃の面影はありません。
これらの描写に加え、OP映像ではそんなエリカが憂いを帯びた表情で俯いている姿がオープニングテーマ曲の最も盛り上がる箇所で描かれている点も意味深です。
そもそもTVシリーズのガルパンは本来、「誰も注目していない弱小チームに入った、常に姉と比較されてきた少女が、強敵たちと戦って勝利を掴み、自己実現を果たす」というストーリーでした。現状のキャラクターでこれに近いドラマツルギーを生み出せるのは、「ライバルにも軽く見られ、前年度隊長と常に比較される運命にある、人間的にも未熟な少女」である逸見エリカその人でしょう。
第1話で逸見エリカが登場するのはOPを含めても10秒にも満たない短い時間でした。けれどそれらのシーンを目撃した我々は、これから彼女に訪れる運命に想いを馳せずにはいられないのです。第2話でも逸見エリカから目が離せません。
いまや多くのアニメファンが注目するコンテンツとなった『ガールズ&パンツァー』。上記の点に注目することで、最終章はより一層見どころの多いものになることでしょう。
第2話もエキサイティングな展開や新たな布石がたくさん待っているであろうことを思うとドキドキが止まりませんね。すでに初日は多くの劇場で席が埋まっている様子。予約はお早めに済ませることをおすすめします!
2019年6月15日(土)より全国の劇場にて公開!
上映時間:54分
【キャスト】
西住みほ:渕上 舞
武部沙織:茅野愛衣
五十鈴 華:尾崎真実
秋山優花里:中上育実
冷泉麻子:井口裕香
マリー:原 由実
安藤:津田美波
押田:安済知佳 他
【スタッフ】
監督:水島 努
脚本:吉田玲子
キャラクター原案:島田フミカネ
キャラクターデザイン・総作画監督:杉本 功
考証・スーパーバイザー:鈴木貴昭
アニメーション制作:アクタス 他
© GIRLS und PANZER Finale Projekt