平成の終わりと新時代「令和」の始まり、そして最大10日の超大型連休の季節を迎えました。それに関連して、ダウンロード版ゲームソフトのセールキャンペーンも、ここぞと言わんばかりに活発化です。
■GAME WEEK セール:4/24 - 5/7(PlayStation Store)
そんな訳で「STARTTゲームセールピックアップ」、今回取り上げるセールは2019年4月24日から2019年5月7日まで、PlayStation Storeにて開催される「GAME WEEKセール」です。『キングダムハーツIII』、『バイオハザード RE:2』、『ファークライ ニュードーン』などの今年発売されて間もない新作から定番タイトルまで、400タイトル以上のゲームが最大90%OFFでお買い求めいただけます。
■PS4用テーマ「GAME WEEK 2019 feat. SHOHEI」
また、今回の「GAME WEEKセール」のメインビジュアルは、アーティスト「SHOHEI」氏が描き下ろし。PlayStation Storeでは、このメインビジュアルをあしらったオリジナルのPS4用テーマが期間限定で無料配信されます。
400以上ものタイトルが対象になっていますので、前回の「SPRING SALE 2019」の時と同様、複数作をピックアップし、簡単に魅力を紹介します。また、1000円以下で購入可能な作品に絞り込みました。
◇GUILTY GEAR Xrd SIGN(83%OFF、PSPlus会員であれば+10%OFF)
アークシステムワークスの看板タイトルにして対戦格闘ゲーム『GUILTY GEAR(ギルティギア)』の(ストーリー時系列的に)シリーズ三番目の作品。打撃や移動の行動を止め、即座に行動可能にする「ロマンキャンセル」を始めとするシリーズお馴染みのシステムを踏襲しつつ、互いの攻撃が相殺した際に発動させることで強力なコンボ技を叩き込める「デンジャータイム」などの新システム、一人用のステージクリア型の対戦アクションゲームが楽しめる「M.O.Mモード」を収録。さらに対戦格闘を楽しむパートが皆無という、思い切った作りをした「ストーリーモード」を用意。グラフィックもフル3D、それもアニメのような3DCGで描写されていて、ダイナミックな映像美を堪能できる。ストーリーが過去作の続きだったり、締めが未完であるなど、シリーズ未経験者に少し辛いところもあるが、グラフィック目的だけでもプレイする価値は大いにある力作。ストーリーの続きを描いた作品で、『GUILTYGEAR Xrd -REVELATOR-』がある。しかし、こちらも今回のセールで対象になっています。(※価格は1000円以上のため、紹介は割愛します)
◇X-Morph Defence(エックスモーフ ディフェンス)(50%OFF)
エネルギー資源を求めて宇宙をさまようエイリアンとなり、地球の侵略を目指すシューティングタワーディフェンスゲーム。最大の特徴はタワーディフェンスに全方位移動可能なシューティングゲームの要素をプラスしたゲームシステム。タワーディフェンス側の攻撃兵器で敵の大群を迎撃しつつ、倒せずに突破した敵をシューティング側(自機である攻撃機)のサポートで倒すという、双方のジャンルが共闘しながら難局を乗り越える独特な防衛戦を楽しめる。自機を撃ち落とそうと攻撃してくる別動隊とドッグファイトを繰り広げたり、巨大なボスとの戦いなど、シューティングゲームらしさを感じさせる展開も盛り沢山。グラフィックも美しく、小さな瓦礫まで描かれた爆発表現は効果音共々迫力満点。初心者から上級者まで幅広くフォローした難易度、14種類にも渡るステージと実在の国々を舞台としたロケーション、B級映画感溢れるストーリーも魅力。PlayStation Storeで販売中のダウンロード専用ソフトの中では、頻繁にセールが開催されている常連タイトル。ソフト単品のほか、サウンドトラックと有料ダウンロードコンテンツをセットにしたパッケージも用意されている。(これらもセール対象だが、価格は1000円以上のため、紹介は割愛)
第13回「Game Developers Choice Awards」を始め、多くの賞を総なめにし、2012年のゲーム・オブ・ザ・イヤーに輝いた「thatgamecompany」制作によるアドベンチャーゲーム。不思議な外套をまとった「旅ビト」を操作し、果てしなく続く砂漠の世界を歩き、その先に見える山の頂上を目指す内容。終始、歩き続けるだけの単純なゲームだが、文字と音声による表現を廃して描かれるストーリー、崩壊した遺跡を始めとする意味深な世界観とロケーション、襲い来る謎の怪物を始めとする不意を突くイベントでプレイヤーの関心を惹きつけて離さなくする魅力がある。砂の粒まで表現されたグラフィックも質感、美しさ共に素晴らしく、中盤の砂の波に乗って移動するシーンは思わず息を飲んでしまうほどのものになっている。それらをバックに奏でられる音楽も素晴らしく、終盤からエンディングにかけてはデモシーン共々、思わず鳥肌が立つほど強烈な印象を残すものになっている。オンラインによる協力プレイも実装しているが、誰と一緒に旅をすることになるかはエンディングを迎えるまでは分からず、さらにコミュニケーション手段も限定されているので、ジェスチャーを取る形で行わなければならないと言った独特な仕組みになっているのがユニーク。PlayStation 4版はフレームレートの統一、グラフィックの強化が図られている。PlayStation 3版もあるが、今から始めるならこちらがおすすめ。
◇PixelJunk Shooter Ultimate(80%OFF)
『スターフォックス64 3D』や『トゥモロー・チルドレン』などで知られる、京都に拠点を置くゲーム開発会社「キュー・ゲームス」が制作した全方位型シューティングゲーム。最新技術を駆使した昔ながらの遊び心地を持つゲームシリーズ、PixelJunk(ピクセルジャンク)の第四弾にして、PlayStation 3で発売された一作目と二作目をセットにした作品。遭難者「サバイバー」達を救助しながら、仕掛け満載のステージを進むパズルゲーム色も含んだ構成、物理演算処理による本物さながらの挙動を見せる「フルイド」と名付けられた水やマグマと言った流体が最大の特色。シューティングゲームとしても、他の同ジャンル作品ではお目にかかれない攻撃で襲い掛かってくる敵、巨大なボスとの緊迫感溢れる戦闘など見所満載。特にボスの中には、シューティングゲームで恐れられる「弾幕」以上に恐ろしいもので攻撃してくる存在も。PlayStation 4とPlayStation Vitaとの間でセーブデータをオンラインで共有できるクロスプレイ機能も搭載されていて、外出先で続きを遊ぶということも可能。少し変わったシューティングゲームをお求めであれば、特にお薦めの一本。「ゴールデンゲームハンマー第3回」でも紹介しています。
◇Downwell(65%OFF、PSPlus会員であれば+10%OFF))
「ガンブーツ」と呼ばれる、下方向に弾を発射する特殊な銃火器を用い、井戸の底を目指すアクションシューティングゲーム。元々はスマートフォン、パソコン向けに作られた作品だが、そのシンプルながらも斬新な操作感に満ちたアクション、歯応え抜群の難易度で国内外を問わず、高い評価を得た。最大の魅力は例によって「ガンブーツ」で、下方向への攻撃と落下速度の制御という、二つの要素を併せ持つ非常に戦術的な武器に仕上げられている。また、ゲームはひたすら下に向けて降りていくだけだが、道中に数多くのトラップと大量の敵による妨害が挟まれるため、いかに被害を最小限に抑えながら進められるかの慎重な操作が要求される。しかも、途中で力尽きれば最初のステージからやり直し。道中の敵配置、地形の構造もやり直しの度に変化する。そのため毎回、高い緊張感を持ってプレイできる。各種仕組みの関係から難易度は非常に高いが、「ガンブーツ」が描く独特なアクションとコツを掴めば、突破口が見えてくるバランスが光る一本。安い価格からは想像も付かない歯応えを得られるので、特にアクションゲーム好きで未プレイの方にはおすすめ。ちなみに定価でも100円以下。しかも、プラチナトロフィーが取得できます。
まるで残像のような衝撃的なグラフィックを特徴とした縦スクロールシューティングゲーム。上下などから迫りくる敵をショットで撃ち落としながら、ステージ最後に待ち構えるボスを倒すという王道の作りだが、敵を倒す度に画面が激しく乱れる仕掛けが仕込まれており、他の同ジャンルにない迫力ある映像表現を実現している。それでありながら、視認性は悪くなく、敵や弾にはそれが脅威であることを示すように円状の枠が表示されるので、(若干の個人差が出るが)意外に見落としによるダメージを受けにくい。自機も二回被弾すると撃墜され、ステージの最初からやり直しになってしまうが、一回目の被弾の時、一定時間生き残り続けると回復アイテムが出現するようになっているので、慎重に立ち回れば生き残り続けられる良心的なバランス。ステージは数にして5つと少ないが、どれも独特な映像表現と個性的な敵とボスによって、嫌でも印象に残る。2018年1月にPC用ゲームとして発売された作品で、PlayStation 4版は数少ない日本語対応版となる。若干、文字フォントと改行調整に乱れがありはするが、翻訳は丁寧なので、PC版は知っているけど遊ばなかった人にはお薦め。シューティングゲーム好きなら、色んな意味で必見の一品。
◇Shikhondo(シクホンド) -食魂徒-(50%OFF)
正式名称『Shikhondo(食魂徒) -Soul Earter』。過去に『ラブライブ!』、東方シリーズを題材とした同人ゲームを制作していた、韓国のインディーディベロッパー「DeerFarm」によるオリジナル作品で、東洋風の世界観を持つ弾幕シューティングゲーム。オーソドックスなステージクリア型の内容だが、特筆すべきは妖しくも美しいグラフィック。地獄より逃げ出した「魂食い妖怪」を封印すべく、少女と死神の二人が戦うというストーリーが描かれるのだが、件の妖怪達というのが非常に不気味。特にステージ最後に登場するボスは、一定のダメージを与えると、見るもおぞましい第二形態へと姿を変え、苛烈な弾幕で襲い掛かってくる。しかしながら、どのボスも女性であるだけに、美しさを感じさせる部分もあって、不思議と引き込まれる。シューティングゲーム初心者への配慮も充実していて、コンティニューは無限仕様、さらに低めの難易度もあってハードルは低い。音楽もカッコイイ曲が満載で、各戦闘を大いに盛り上げてくれる。他に「魂吸収モード」で敵の弾を吸収し、そのまま強力な攻撃へと繋げるなど、システム周りもシンプルながら、意欲的な試みが満載。ビジュアルに惹かれるものがあるなら、シューティングの不得意・得意を問わず、遊んでみて欲しい一品。
ニュージーランドに拠点を置くゲーム開発スタジオ、「Rainbite Limited」制作の2Dアクションアドベンチャー。どこかで見た覚えのあるグラフィック、敵と戦ったり、パズルを解いたりしながら6つのダンジョン攻略に挑む、これまたどこかで遊んだ覚えのあるゲームシステムと本編構成が特徴。悪く言えば、新鮮味皆無の内容だが、低めながらも手応えのある難易度、良好な操作性、テンポの良いダンジョン探索で楽しませてくれる。ダンジョン内の謎、パズルもどれも少し頭を捻れば解ける程度に簡単だが、後半のダンジョンになると少し複雑な過程を辿る必要が出てくるなど、段階的に難易度を上げていく理に適ったバランスでまとめられている。舞台が開発元の拠点であるニュージーランドの架空の島、物語の背景に半神半人の英雄が強力な釣り針でニュージーランドの北島を釣り上げた「マウイの伝説」があるなど、ローカルテイスト溢れる世界観とストーリーも魅力。エンディングまでじっくりプレイしても6~7時間程度と短めなので、手軽に遊べるアクションアドベンチャーをお求めであればおすすめできる一本。
※Z対象タイトルのため、購入にはクレジットカードが必須。
1989年にPC(Amiga)向けにリリースされたアクションゲーム『Shadow of the Beast』のリメイク兼リブート作品。日本国内でも『シャドー・オブ・ザ・ビースト 魔性の掟』の題名で、ビクター音楽産業(現:マーベラス)よりメガドライブ、PCエンジン向けに発売されたが、色々無慈悲すぎる難易度で一種の伝説になっている。リメイクに当たる本作はゲームシステムを全面的に見直し、ポイントごとに発生する戦闘を攻略しつつ、行く手を阻む仕掛けを潜り抜けながらステージを攻略していく横スクロールのアクションゲームになっている。特筆すべきは「防御」や「カウンター」を駆使して立ち回る戦闘。プレイヤーキャラクターの挙動がとても”モッサリ”としている関係で、相手の動きをしっかり見切って、適切な反撃を仕掛けていく立ち回りをこなしていかねばならない。だがその分、思い通りに敵の攻撃をかわし、華麗な一撃を決めながら無傷で敵を全滅できた時の快感は格別。戦闘の成果に応じて「メダル」を貰えるやり込み要素もあり、よりよい戦い方を求めて再トライしたくなる面白さもある。ステージクリア後に獲得できる「マナ」を支払って世界観に関する資料を集めるなどの本編外の要素も充実。難易度は高めで、操作もモッサリしているので強烈に人を選ぶが、アクションゲーム好きなら要注目の一本。
瀕死の重傷を負い、肉体と精神が分離した少女兵士が謎の世界を駆けるパルクールアクションゲーム。2014年にWindows PC用ソフトとして発売された『Cloudbuilt』の家庭用ゲーム機向けリマスター版、且つ操作性などに幾つかの再調整を施したパワーアップ版である。特徴は”パルクール”ならではのスピーディで縦横無尽なアクション。壁を走りながら離れた足場に飛び乗ったり、壁を登ると言った自由で、豪快なテクニックの数々を駆使しながらステージを攻略していく。さらにオープニングが終わると「ロケットブースター」が解禁され、その推進力を活かした壁の駆け上がり、連続ジャンプと言ったアクションも可能になる。だが、ブースターにはエネルギー制限があるので、それがギリギリ尽きないよう、加減しながら使うことが求められる。
また、ステージ攻略の道筋も豊富。流れも基本、ゴールに辿り着けばいいだけと、戦闘要素もなく、純粋にアクションだけを楽しめる構成で取っつきやすい。専用アイテムの必要ながらプレイヤーが自由に再開地点(チェックポイント)を作れる変わったシステムも光るが、難易度はシビアなテクニックを要求される場面が多い関係で高め。しかし、カッコイイ音楽をバックに華麗なアクションを決め、目にも止まらぬスピードで難所を突破していく快感は筆舌に尽くしがたいものがある。やり込み要素も満載で、アクションゲーム好きには特におすすめの一本。音楽だけでも元が取れます。(サウンドトラックはBandCampで配信中)
このほか、以前取り上げました『この素晴らしい世界に祝福を! この欲深いゲームに審判を!』、『Minit』、『inFAMOUS First Light』、『ウォッチドッグス2』もセール対象になっています。なお、『この素晴らしい世界に祝福を! この欲深いゲームに審判を!』はPlayStation 4版のみ、PlayStation Vita版は対象外ですので、ご注意ください。
それ以外では「SPRING セール」の時にも取り上げた『ドラゴンエイジ:インクイシジション Game of the Year Edition』も1000円以下の破格で購入できます。10連休ですので、こういう時こそこのような大作に手を出してみるのも一興かもしれません。
また、1000円以下で買えるタイトルの中で、弊誌の運営会社的に見逃せないのが『BloodStained:Curse of the Moon』。本編『BloodStained Ritual of the Night』は夏頃に発売されることが、今年の頭に発表済みです。この機会に前日壇たる同作をプレイしてみてはいかがでしょうか。筆者も実はまだ遊べてなかったので(申し訳ございません!)、本編発売の足音が聞こえてきた今回は押さえておこうと思います。なお、PlayStation Vita版はセール対象外ですので、ご注意ください。
そんなこんなで連休、楽しんでまいりましょう!