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免許がなくても大丈夫! 手ぶらで楽しめるモータースポーツ「レンタルカート」に挑戦:カーレース観戦のはじめかた 第2回

車も免許もないけれど、家族で自動車の運転を楽しみたい。モータースポーツに興味があるけれど、レーシングカーを用意してサーキットに行くのはお金がかかりそう・・・。そんな貴方に、ここでは誰もが楽しめる「レンタルカート」の魅力をお伝えしたいと思います。



遊園地のゴーカートに見えますが、立派なレーシングカートです
【撮影:栗原祥光】


カートは、小さなボディに小さなエンジンを載せた、とても簡素な作りのひとり乗り車。ぶつかっても平気なように、周囲に衝撃吸収のバンパーは設けられていますが、屋根はありません。



ハンドルは90度までしか回りません
【撮影:栗原祥光】


操作は右足アクセル・左足ブレーキ・そしてハンドルだけで、ギアチェンジの必要ありません。ハンドルはとても小さく、ちょっと変わった形をしています。このハンドルは前輪の小さなタイヤと直結しているので、結構な力を入れないと曲がることはできません。



椅子はプラスチック製の一体型。振動がダイレクトに伝わります
【撮影:栗原祥光】


エンジンは運転席の右側後方にあります。カバーはついているもののかなり熱いので、乗り降りは左側から行います。


このような小さな車ですから、乗用車で当たり前となっている快適装備は一切なく、車からの振動はダイレクトに手や全身に伝わってきます。そしてパワーステアリングといったドライバーの手助けをする機能もありませんから、腕の力でハンドル曲げ、ラフにアクセルを踏むとカートは簡単にスピンしてしまいます。


逆に簡素な造りだからこそ車の基礎である、曲がる、止まるを学ぶことができますから、今のF1やINDY、スーパーフォーミュラなどで活躍するドライバーのほとんどがカートを経験しており、今では「カートはレーシングドライバーの登竜門」とも言われています。



F.ドリーム平塚の入り口。フェンスの先からコースが見えます。
【撮影:栗原祥光】


今回お邪魔したのは、神奈川県平塚市にある市街地サーキット場「F.ドリーム平塚」。JR平塚駅からバス「平09」系統に乗って5分、工業団地入口という停留所が最寄りとなります。近くに相模川が流れる立地です。



コースを走るカートたち
【撮影:栗原祥光】


コースは起伏がなく、白線や色のついたタイヤの間を通ります。コースは470メートルで幅は7mほど。メインストレートは80mほどで、初心者だと1周40秒で走行できます。ちなみに上級者になるとは34秒位で周回するようです。



チェッカーフラッグ模様の床に、イームズのチェアというおしゃれな空間
【撮影:栗原祥光】


受付は2階にあり、そこで手続きや注意事項などを受けます。気になる料金は平日3周で1,100円からで、周回数や曜日によって異なります。服装は肌が露出しない格好が望ましく、長袖・長ズボン・スニーカーが推奨とのこと。



ヘルメットはXLサイズからキッズサイズまで用意されています
【撮影:栗原祥光】


ヘルメットは無料で貸してくれますが、グローブだけは別途300円が必要になります。ちなみにゴム付き軍手持参でも構わないとのことでした。もちろん、自分でヘルメットやグローブ、レーシングスーツなどの持ち込んでも構いません。オートバイに乗っている方でしたら、その格好でも問題ないでしょう。



緑色のレース旗は、コース上の状況がクリアであり、走行可能であることを示します。
【撮影:栗原祥光】


さて、カートといっても遊園地にあるものとは異なり、最高速度は60km/h以上と結構な速度が出ます。安全に楽しむため、スタッフからの運転方法や乗車の手順、そして走行中、コースサイドから振られる旗の説明はちゃんと聞きましょう。



女性の方もカートを楽しまれていました
【撮影:栗原祥光】


さて実際に乗ってみると、普通の車とは違う感覚に驚かされます。まずハンドルはとても重く、地面からの振動がダイレクトに手に伝わり、車体の動きがとても機敏です。すこしでもラフな操作をすれば簡単にスピンしてしまいます。コーナーを曲がる時には、体全体に重力がかかり、姿勢を保つのに必死。想像以上に全身の筋肉を使います。車高はとても低いので、慣れるまではかなり怖いですが綺麗にコーナーを抜けると気分爽快。達成感があります。


そしてスポーツですから、抜かれると悔しく、追い抜くと気分がイイ。この快感を味わったら、もう一度……と思うこと間違い無いでしょう。


もちろん、男性だけでなく、女性も楽しまれていました。しかも女性の方が体重が軽い分だけ、全体的に好タイムが出る傾向が・・・。参加された誰もが真剣な面持ちでマシンを操り、そして走行後は笑顔なのも印象的。そして初対面でも、「もっとこうした方が速く走れそう」といった会話で盛り上がるのは、スポーツの良さでしょう。独身の人は出会いのチャンスがあるかも!?



カートを楽しむ道上選手
【撮影:栗原祥光】


この日はSUPER GTのGT300クラスに参戦する「Modulo KENWOOD NSX-GT3」のハンドルを握る道上龍選手、大津弘樹選手も来場されており、来場者達と一緒にカートを楽しまれていました。お二人ともカートからデビューして、ステップアップされていかれたそうです。



SUPER GT第2戦富士を走るModulo KENWOOD NSX-GT3
【撮影:栗原祥光】


折角ですので、カートの魅力について両選手にお話を伺ってみました。道上選手は「モータースポーツの最初の入り口として、比較的低価格で楽しむことができます。また(今では)年齢制限もないですから、親子で楽しむことができます。僕の場合は12歳からでしたが、大津は5歳からカートに乗っていますよ」とのこと。



カートについて語る道上龍選手
【撮影:栗原祥光】


ほんとですか? と大津選手に尋ねてみたところ「5歳の頃、ゴーカートが乗りたくて父親に遊園地に連れて行ってもらったんです。ですがそこが休みで、その代わりとして、たまたま近くにある都内のカート場に連れて行ってもらったんです。」といいますから、人生何がきっかけで運命が変わるかわかりません。



大津弘樹選手
【撮影:栗原祥光】


カートに乗ると、どうしても速く走らせたくなるもの。そのコツについてお二人に伺ったところ「ライン取りとしっかり減速をしてコーナーに入って、速く脱出すること」と口を揃えます。道上選手はさらに「無理してハンドルを切ったりすると簡単にスピンをしますから、無理のないライン取りを心がけた方がいいでしょう」と優しい笑顔でコツを伝授してくれました。



カートをドライブする大津選手
【撮影:栗原祥光】


ところでカートに乗ると「自動車の運転」は上手になるのでしょうか。道上選手は「乗用車とは違う乗り物ですからね」と笑いながらも「運転の上で大切なのは予測することです。カートを運転すると、相手や自分がどういう動きをするのか予測する能力が身についてきます。それは普通の道路を走っている時に、目の前の車がどのような動きをするのか予測ができることにつながりますから、安全運転に役立つでしょう」と教えてくれました。大津選手も「プロドライバーは、コース全体で誰がどの位置にいるのか、だいたいわかります。カートに乗ると、まず全体を見渡しながら、どこを走ったらいいのかが理解できるようになるんですよ」というから驚きです。プロのドライバーは違いますね!


その領域にたどり着くのは難しいことですが、カートが「モータースポーツを始める入り口にピッタリ」なのは間違いなさそうです。レンタルカート場は全国各地にありますので、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。カートを楽しんでからモータースポーツを観戦すると、その見方が少し変わりますし、自動車そのものに興味がない方でも楽しめること間違いナシです!


最後に・・・、普段まったく運動していない筆者は筋肉痛に襲われました。特に二の腕、大胸筋、背筋の痛みは酷く、湿布を貼るほど。モータースポーツは「運動」であることを実感した次第です。

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2018-06-07 15:30
栗原 祥光
2018-06-07 15:30
栗原 祥光
この記事のURL
https://startt.jp/article/2018/06/07/53620

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